2022-23 V.LEAGUE DIVISION1 MEN 第8戦
ジェイテクトSTINGS
3
1
パナソニックパンサーズ
1 藤中 優斗
4 福山 汰一
6 河東 祐大
8 柳田 将洋
9 村山 豪
10 ティネ・ウルナウト
L
17 本間 隆太
1 清水 邦広
2 深津 英臣
8 仲本 賢優
10 山内 晶大
13 ミハウ・クビアク
21 兒玉 康成
L
16 伊賀 亮平
2 金丸 晃大
3 陳 龍海
11 袴谷 亮介
12 関田 誠大
18 道井 淳平
20 都築 仁
L
21 高橋 和幸
4 大竹 壱青
5 渡辺 奏吾
9 今村 貴彦
11 鈴木 祐貴
L
17 永野 健
18 西山 大翔
20 新 貴裕
――昨日の試合からどこを修正しましたか?
昨日はサーブのミスが目立ってしまったので、そこの修正が一つ。今日もシャットされたシーンがありましたが、迷わずに行くところは継続して、さらによくなるように頑張ってプレーしていました。
――第3セットの終盤は、ブロックで止められても、何度もトスが上がってきました。
河東選手が託してくれたので、それに応えたいという思いがありました。僕からも「(トスを)持ってきていいよ」と言っていたので、そこまでプレッシャーを感じず、どうなっても結果を受け入れられるというか、思い切ってやることだけを決めていました。
――西田選手らがコートに立てない中、柳田選手にかかるプレッシャーも大きいのではないですか?
今は確かにフルメンバーではないのかもしれません。しかし、誰がコートに立っても結果を出せるチームだと思っているので、そこは自信を持ってこれからも挑み続けたい。長いシーズンを戦う中で、他の選手が故障する可能性もあるでしょう。誰がコートに立っても同じプレー、あるいはそれ以上の違ったパターンでバレーボールができることは、どのチームも掲げている目標の一つだと思います。それを僕たちも体現できるように、引き続き頑張ります。
――いいイメージで秋田大会を終えられましたか?
最後の最後にしっかりと自分で決められたので、ファンの皆さんには感謝していますし、チームメイトやスタッフ、みんなに感謝しています。
――昨日の試合から、どう切り替えて今日の試合に臨みましたか?
途中からコートに入るときに意識しているのは、流れや雰囲気を変えること、そして、リズムを作ることです。派手ではないですが、今日も細かいプレーの精度を意識して臨みました。今日の試合はスタートで行くことを監督から伝えられ、昨日やったこと以上のことをやろうと心がけました。
――第2セット以降を取り切れた要因は?
要所で点が取れたことです。また、タフな試合になることはわかっていたので、相手にリードされても気持ちが切れなかったことが勝因だと思います。
――自己評価は?
2日間でリズムや雰囲気を上げることはできたと思います。ハイボールも思い切り打ち切れる場面が増えていることはいい点だと思います。まだまだ大事な場面でタッチを取られたり、シャットされることも多く、エースを取られたりサーブをミスしてしまうことも多いので、今後はそこを詰めていきたいです。
――来週のサントリー戦に向けて。
チームの雰囲気はよくなっています。最後に勝ち切れるように細かい部分を詰め、なおかつ疲労を抜きながら、相手に向かっていく強い気持ちを持って来週も戦います。
痺れるような一戦だった。止められても、止められても、何度でも立ち向かう姿に、熱いものが込み上げてくるのを感じた。柳田は「ボールに思いが乗っている」と言った。
「比喩表現になるかもしれないけど、『ボールに思いが乗っているな』って打っていて思うんです。今日はみんなの思いもそうですし、トスを上げてくれた河東の託してくれる思いも乗っていた。それに応えるというところでもう一つ力が出たし、これからもしっかりと結果につなげていきたいです」
誇張ではなく、魂を込めて打ち抜いた柳田の得点は両チーム最多の「26」。象徴的だったのが、セットカウント1−1で迎えた第3セットの終盤だ。22−18から4連続失点。柳田が放ったライトからのスパイクが2本続けてパナソニックパンサーズのブロックに阻まれた。セット奪取を前に足踏みし、流れは相手の方に傾いていた。
しかし、河東の信頼と選択は変わらない。迷うことなく、ライトに配球。柳田も相手コートの奥にしっかりと打ち切った。さらに柳田のサーブで相手を崩すと、村山のブロックが決まってブレイク。1点は返されたが、柳田がバックアタックを決めて25−23でこのセットを制した。勝敗に直結する、この試合最大のポイントだった。
ベンチワークも光った。第1セットを落とすと、続く第2セットは藤中とウルナウトのポジションをスイッチ。序盤から確実にサイドアウトを切り、セッターの河東は、福山、村山のクイックを交えながら、効果的に得点を重ねていった。藤中が言う。
「昨日からハイボールの処理を任されていたので、柳田選手と離れたポジションにつくことで、2人で満遍なく点が取れるようになりました。また、S1(セッターがバックライトにいるローテーション)のサイドアウトがよくなかったので、僕がウルナウト選手に代わってライト打ちを任されました」
ハイボールの決定率も上がった。14−14の場面では、柳田が上げたアンダーでのハイボールを、藤中が打ち切って得点につなげている。狙い通りの、大きな1点だった。リードを奪うことで、サーブも大胆になった。福山がジャンプサーブで相手を崩すと、村山が相手のスパイクをシャットアウト。終盤はウルナウトがトップフォームを取り戻し、最後は柳田のバックアタックでこのセットを締めくくった。
第4セットも、柳田の活躍で僅差の展開から抜け出した。17−18の場面、柳田がライトからサイドラインいっぱいにスパイクを決める。18−18。柳田にサーブが回ってくると、強烈な回転がかかったボールでエースを奪った。ここでパナソニックはタイムアウトを要求。さらに村山のブロックが決まって20−18と突き放した。1点ずつ取り合い、柳田のバックアタックで23点目。柳田が冷静に相手のブロックからワンタッチを誘ってマッチポイントを奪った。
最後もやはり柳田だった。河東が託したボールを渾身の力で打ち込んでフィニッシュ。コートの上で大の字になると、チームメイトから手荒い祝福を受けた。
「ホームゲームで前回は負けてしまったので、今日はなんとしても勝ちたいと思い、チーム全員で戦った。結果が出てよかった」
勝利者インタビューで開口一番、こう話した柳田。その表情には安堵の笑みが浮かんでいた。迷いは払拭した。誰がコートに立っても、今のジェイテクトSTINGSは簡単に崩れない。
26 points
8 柳田 将洋
15 points
10 ティネ・ウルナウト
9 points
1 藤中 優斗
75.0 %
4 福山 汰一
55.3 %
8 柳田 将洋
53.3 %
9 村山 豪
6 本
9 村山 豪
4 本
4 福山 汰一
1 本
8 柳田 将洋
4 本
8 柳田 将洋
1 本
10 ティネ・ウルナウト
フェデリコ・ファジャーニ監督
――昨日の試合からどこが向上しましたか?
昨日に比べてサーブが機能していました。また、ハイボールとトランジションアタックの数字がよかった。第1セットを落としたのは、そのトランジションアタックが取れなかったことが要因です。
――失った第1セットからどこを修正しましたか?
まず第2セットに入る前に、アウトサイドヒッター(藤中とウルナウト)のポジションを入れ替えました。それによってサイドアウトが切れるようになったと思います。また、第2セットと第3セットの間には、トランジションアタックの数字を上げていかなければいけないと選手に伝えました。もちろんサイドアウトを取ることも重要です。
――今週の2試合は新しい試みが成功しました。今後、どのようにつなげていきますか?
今日の試合に出ていたメンバー、途中から入ってきたメンバーも含めて、コートの中で自分たちの実力を証明できたと思います。あとは細かいシステムを詰めていかなければいけません。特にセッターが前衛のときのブロックとディグの関係です。そういうところを修正していきたいと思います。