2022-23 V.LEAGUE DIVISION1 MEN 第7戦
ジェイテクトSTINGS
2
3
パナソニックパンサーズ
3 陳 龍海
6 河東 祐大
8 柳田 将洋
9 村山 豪
10 ティネ・ウルナウト
20 都築 仁
L
17 本間 隆太
1 清水 邦広
2 深津 英臣
8 仲本 賢優
10 山内 晶大
13 ミハウ・クビアク
22 小宮 雄一郎
L
17 永野 健
1 藤中 優斗
2 金丸 晃大
4 福山 汰一
11 袴谷 亮介
12 関田 誠大
18 道井 淳平
L
21 高橋 和幸
4 大竹 壱青
5 渡辺 奏吾
9 今村 貴彦
L
16 伊賀 亮平
18 西山 大翔
20 新 貴裕
21 兒玉 康成
――第3セットのスタートから入りました。どんなことを心がけましたか?
とりあえずスパイクとブロックでできることを頑張ろうと思いました。2セットを取られた状況だったので、あまり深く考えず、自分にできることを精一杯やろうと思いました。
――サイドアウトが取れたという点では、ミドルブロッカーの力も大きいと思います。
2セットとラスト15点という中でしたが、ミスと被ブロックがなく、その分、点が取れたのでよかったと思います。
――今のチームの中での福山選手の役割は?
ブロックとスパイクが大事だと思うし、今年は監督からもサイドアウトのことをすごく言われています。そこでどれだけアウトと被ブロックを減らして得点につなげられるか。そこができた上でサーブとブロックが大事になってくるので、まだ未完成のジャンプサーブを磨いていきたいです。
――明日に向けて。
今日はしっかり休んで、明日の試合を万全の状態で迎えられるように頑張ります。
――今シーズン初のスタメンでした。
スタートで行くと言われたのは、会場に着いてからでした。程よい緊張感はありましたが、第1セットは硬さもあってなかなかうまくプレーができませんでした。第2、3セットから徐々に環境や雰囲気に慣れてきて、自分が思うようなプレーが少しはできたので、そこはよかったと思います。
――クイックも積極的に使っていました。
村山選手とはローテーションが変わるたびにどうするのかをしっかり話し合いました。福山選手は夏からずっと一緒にやってきたので、信頼というか決めてくれるという確信がありました。村山選手に信頼がないわけではないのですが(笑)、一緒に練習してまだ1カ月くらいなので、お互いに探り探りではありますがコミュニケーションを取りながらやっていました。
――今のチーム状況をどう見ていますか?
チームはまだ上向きではないですが、ベンチメンバーがこういう場で活躍することで、試合に出続けている選手へのいい刺激になればと思っています。そうすればチームとして上向いていくと思うので、自分も含めて実力、経験を上げてチームの底上げにつなげられたらと思います。
成長過程にあるチームが大きく殻を破った。セッターは河東が今シーズン初めてのスタメン。第1セットこそやや硬さが見られたが、時間の経過に従ってゲームにフィットしていく。圧巻だったのが、2セットビハインドで迎えた第3セットからだ。背番号「6」のトスワークによって、チームは息を吹き返した。
第3セットのスタートから入った福山、藤中が反撃の口火を切った。河東の最初の選択は藤中のバックアタック。さらに藤中がブロックを決めて勢いをつけた。福山もジャンプサーブで攻めている。村山のクイックでサイドアウトを切り、先手を取ることに成功した。
柳田がオポジットに入ったことで、攻撃に専念できるようになったことも大きなメリットだ。第1、2セットに比べてサイドアウトで優位に立った。「サイドアウトが切れていたので、みんなで『1本でもブレイクを取ろう』と話していた。サーブは弱めず、それによって何度かブレイクができたので、そこが勝てた要因だと思います」と福山。一時は同点に追いつかれたが、二度にわたってチャレンジが成功。僅差のままゲームが進行した。
後半はウルナウトの独壇場だ。相手の3枚ブロックをフェイントで鮮やかにかわした。相手のサーブがネットを越えて返ってくると、ダイレクトでたたき込んでブレイク。17−15の場面では、河東が好レシーブでつないだボールを、高橋が後方から高さのあるハイボールを上げる。これをウルナウトが鮮やかに決めると、パナソニックパンサーズは1回目のタイムアウトを要求した。
ウルナウトのサービスエースが決まって21−16。これで趨勢は決まった。オポジットの柳田がライトから決めて22点目。最後は柳田がサーブでプレッシャーをかけて3連続得点を奪い、25−18でこのセットを取り返した。
同じメンバーで第4セットがスタート。柳田がライトから決めて先制すると、村山の移動攻撃でサイドアウトを切る。先手を取ることがセット獲得の条件だとするならば、このセットもまたうまくゲームを進めていたと言えよう。何より、河東のゲームメイクが冴えていた。「第3セットから出たメンバーで、この夏からずっとやってきた。コミュニケーションが常に取れていたので、ストレスなく試合を進めることができました」。試合後にこう振り返った河東。その一挙手一投足には自信が満ち溢れていた。
福山、藤中のブロックで16−13。さらに柳田のスパイクを皮切りに3連続得点。サービスエースを決められる場面はあったものの、25−20で勝負の行方を第5セットに持ち込んだ。崖っぷちから這い上がったのは、全員の諦めない気持ちに他ならない。チームは一つになりつつあった。
フルセットで負けたというよりは、1ポイントを獲得したと考えていい。第5セットはどちらが取ってもおかしくない展開だった。河東は柳田のバックアタックをよく使っていたし、本数こそ多くはないが福山のクイックも機能していた。取り切れなかった点数はあったものの、それはこれからの課題にすればいい。自信を持ってプレーすれば、どこが相手でも対等に戦えることを証明した。勝敗よりも大きな価値を得た一戦だった。
20 points
8 柳田 将洋
14 points
10 ティネ・ウルナウト
12 points
9 村山 豪
83.3 %
4 福山 汰一
75.0 %
9 村山 豪
50.0 %
3 陳 龍海
3 本
9 村山 豪
2 本
1 藤中 優斗
1 本
4 福山 汰一
1 本
9 村山 豪
1 本
10 ティネ・ウルナウト
フェデリコ・ファジャーニ監督
――第3セット、柳田選手をオポジットにして流れが変わりました。
バランスを取りたいという意図でした。都築選手もスパイクが決まっていなかった。柳田選手に関しては、オポジットに回すことでレシーブの負担が減ってアタックに専念できます。プレッシャーなくプレーできたのではないでしょうか。リーグがはじまる前に、練習試合で何度かこのフォーメーションを試していました。
――第3、4セットが取れた要因は?
サイドアウトが取れたことが一つ。サーブから何度か相手をブロックできていたと思います。ブロックとディグの関係も、しっかりとコミュニケーションが取れていました。残念ながら勝利にはつながりませんでしたが、ここからより良いプレーができたらと思います。
――選手にはどんなことを要求しましたか?
選手はとてもいいプレーをしてくれました。ポジションを変えて、その中でも自分たちのベストを出してくれた。河東選手は今日が初めてのスタメンでしたが、これ以上、彼に求めることはありません。素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。