MATCH REPORTS試合レポート

2022-23 V.LEAGUE DIVISION1 MEN 第36戦

開催日時
2023年3月26日(日) 1時05分
対戦相手
JTサンダーズ広島
場所
エフピコアリーナふくやま
  • 1

  • 3

第1セット
25 21
第2セット
19 25
第3セット
22 25
第4セット
23 25
第5セット

メンバー

スターティングメンバー

JTサンダーズ広島

1 安永 拓弥

2 小野寺 太志

7 新井 雄大

11 坂下 純也

12 合田 心平

19 江 川

L

15 唐川 大志

ジェイテクトSTINGS

1 藤中 優斗

6 河東 祐大

8 柳田 将洋

9 村山 豪

14 西田 有志

L

21 高橋 和幸

サブメンバー

L

3 西村 信

5 井上 慎一朗

8 武智 洸史

9 平井 海成

16 西 知恕

17 金子 聖輝

18 山本 将平

3 陳 龍海

4 福山 汰一

10 ティネ・ウルナウト

11 袴谷 亮介

12 関田 誠大

L

17 本間 隆太

20 都築 仁

Coach  Interview

フェデリコ・ファジャーニ監督

――最終戦は多くの選手をコートに送り込みました。

勝つことができたし、自分たちのバレーボールもできたと思います。いい形でリーグ戦を終えることができました。オポジットも2人を起用したし、セッターも代えた。すべての選手が活躍してくれました。

 

――今シーズンを振り返って、チームには何を伝えたかったですか?

4つのコンセプトが大事だと思っています。一つ目は「忍耐力」、二つ目は「情熱」です。三つ目が「謙虚」な気持ちで取り組むこと。そして、四つ目が「自己犠牲」です。最後まで自分の仕事をしたと思うので、少し休んで黒鷲旗に向けて準備をしたいと思います。

 

――今シーズンもたくさんのファンが会場に足を運んでくれました。

いつも言っていることですが、我々にとってファンはもっとも重要な存在です。日本各地から会場まで足を運んでくださったことに感謝しています。ファンが我々のエンジンです。

 

――黒鷲旗に向けて。

まずはグループ戦を突破することが目標です。そして、トーナメントを一つずつ勝ち上がっていきます。日本代表に選出された選手が不在なので、決して簡単なことではありません。ただし、練習する時間が3、4週間ほどあるので、ベストなプレーができるように練習に取り組んでいきたいと思います。

Player's  Comment

本間隆太

――最終戦になりました。どんな思いで試合に入りましたか?

ファイナルを目指していましたが、昨日の結果でこの先に進めないことが確定してしまいました。ただ、このリーグ戦を通してやってきたことは自分たちにとっていい経験だし、特に若手が活躍するなどチームとして明るい兆しもたくさんありました。いろいろなことがあったシーズンでしたが、最後に勝つか負けるかで、このシーズンを思い出したときの印象がすごく変わると個人的には思っていました。それはチームにも伝えています。昨シーズンの最終戦は、自分自身のプレーもよくなくて、結果的にチームも負けてしまった。それは悪い思い出として強烈に残りました。だから今日は監督から「スタートで行くぞ」と言われたときに、昨シーズンと同じことは絶対にしないと決めて試合に入りました。

 

――本間選手自身、後半は悔しい思いもあったと思います。

悔しい思いも当然ありますが、思い返せば自分が若手のときも当時の監督が我慢して使ってくださって、興梠さんが控えに回るという機会もたくさんありました。そういう意味では、高橋選手も後半の試合に出続けることで成長したし、それはチームにとってもいいことだと思います。もちろん僕自身も自分のプレーがよくないとは思っていません。自分のプレーには自信があるので、まずは黒鷲旗で優勝を勝ち取るという強い意志を持って臨みたいと思います。まだまだうまくなる自信があるので頑張ります。

 

――たくさんのファンが会場に足を運んでくれました。

新型コロナウイルスの規制が緩和されて、本当にたくさんの方々に会場まで足を運んでいただき、試合をしていても久しぶりに高揚感がある、エキサイティングな試合を見せられたと思います。ファンの皆様には、感謝の気持ちでいっぱいです。まだまだ制限はありますが、ファンの方々の熱い思いはSNSなどを通しても伝わってきます。日本代表メンバーはいないかもしれませんが、うちにはいいメンバーがたくさんいるので、黒鷲旗も応援していただけたらうれしいです。今シーズンも、ありがとうございました。

西田有志

――最終戦になりました。どんな思いで試合に入りましたか?

お互いに最後の試合ではありましたが、いいバレーをしっかりやろうという気持ちで入りました。JT広島さんのホームゲームでたくさんの方に足を運んでいただき、自分たちもやるべきことをしっかりやる中で、バレーボールを楽しむことを忘れずに、全員がプレーできたと思います

 

――2年ぶりにチームに復帰。どんなシーズンになりましたか?

正直、自分の中で今シーズンは谷底の状態でした。特に上がっていったという状況もなかった。苦しいシーズンだったし、これから自分の中で振り返りをしていきますが、どうしてこうなったかを考えることからスタートするにしても、まだまだ自分は成長できるとポジティブに考えながら、まずは怪我のところをクリアにして次に臨みたいと思います。

 

――苦しい中で、あえて得たものをあげるとすると?

得たものをあげられないくらい、苦しいシーズンでした。よかったと思えるような状況が少なかったですね。ただ、その中でもチームのみんなが支えてくれて、ファンの皆さんも試合を見に来てくださった。そこは救われたなと思います。

 

――来シーズンの決意を聞かせてください。

よりよいシーズンにするために、自分にやれることは当たり前のように100パーセントやるということは欠かさずにやっていきたいと思います。その中でよりレベルアップして、チームに勝利をもたらすことができる選手でありたいと思います。

ゲームレポート

JT広島との最終戦を3−1で快勝! 22勝14敗の6位でシーズンを終える

バレーボールは楽しい――。V・レギュラーラウンドの最終戦は、そのことを証明する一戦となった。コートの中にいる選手も、ベンチにいる選手も、あるいはベンチの外にいる選手も、一つひとつのプレーに笑顔を見せた。V・ファイナルステージの進出は絶たれたが、目の前のボールに全員が必死に食らいついた。2700人が入った会場は高揚感で満ち溢れていた。キャプテンの本間が言う。

「僕自身も2月から試合に出ていなかったけど、久しぶりにコートに立って本当に面白かったです。他の選手からも『最後の試合を頑張ろう』という気持ちが伝わってきたし、ベンチの選手、ベンチに入れなかった選手も本当に大きな声を出してくれた。最後は今まで以上に“チーム”になれたんじゃないかと思っています。本当にいいチームでした」

苦しいシーズンだった。最強メンバーと謳われながら、最初の10戦を37敗。上位チームとの対戦が続いたとは言え、浮上のきっかけをつかめずにいるのは明らかだった。確かに西田の離脱は痛かった。しかし、光もあった。代わって入った都築が躍動し、シーズンを通して大きく成長した一人と言える。1年目の髙橋もコートに入る機会を増やし、ファインプレーを連発した。

アウェイの東レ戦は、全員の力で勝利をもぎ取った。翌週は、サーブが機能して強敵のパナソニックを下している。オポジットに入った柳田が献身的なプレーでチームを引っ張り、関田に代わってスタメンに入ったセッターの河東も活躍した。11月末の東京GB戦で西田が復帰。12月の天皇杯で2大会ぶりの優勝を果たし、チームは上昇機運に乗るかに思われた。

年明けも好調をキープし、1月のJTサンダーズ広島戦は会心の内容で連勝。5位のパナソニックに肉薄し、ファイナル4圏内も手が届きそうなところにあった。後半戦に入り、それまでなかなか勝てなかった堺に快勝した。この時点で、4位の東レまで1勝差。チームは満身創痍だったが、選手は懸命に戦った。WD名古屋との愛知ダービーで連勝。フルセットで敗れたパナソニック戦も、収穫の多いゲームになった。サントリーとの岡崎大会は2連敗を喫したが、内定の佐藤がデビューを果たすなど明るい材料もあった。

しかし――、6連勝でリーグ戦を終えたものの、4位の堺に2勝届かず6位でV・レギュラーラウンドを終えた。

迎えた今日の最終戦は、メンバーに大きな変更があった。スタメンのセッターは河東。柳田の対角に藤中が入り、リベロの本間が2カ月ぶりにコートに立った。第1セットは落としたものの、続く第2セットは柳田、西田の活躍で試合を優位に進めた。このセットから入ったセッターの関田もうまくトスを散らした。藤中がサーブで攻め、佐藤が要所でクイックを決めた。最後まで集中力を切らすことなく、2519でセットカウントを11のタイに戻した。

3セットは僅差のゲームを競り勝った。抜群の安定感を見せたのがリベロの高橋だ。正確なレセプションから佐藤がクイックを決めてサイドアウトを切った。その後も守備でリズムをつかみ、藤中のスパイク、村山のクイックも効果的に決まった。56から3連続得点。西田、柳田が立て続けに得点を重ねた。均衡を破ったのが西田のサービスエースだ。1311。その後も藤中のスパイク、佐藤のクイックで試合を優位に進め、1613となったところでJT広島がタイムアウトを要求した。

ベンチも動いた。1814の場面でオポジットを西田から都築にスイッチ。その都築がライトから決めて20点目を奪う。ダイナミックなフォームから繰り出されるスパイクが、今シーズンは何度もチームを救った。都築の生き生きとしたプレーがチームにエネルギーを与えた。村山がブロックを決めると、柳田のスパイクでセットポイント。都築がライトから決めてラリーを制し、セットカウント21で勝利に王手をかけた。

4セットは都築のスパイクで幕を開けた。立て続けに4点を失ったが、都築、藤中が決めて1点差。さらに都築のノータッチエースですぐに同点に追いついた。柳田のスパイクで逆転に成功してからはサイドアウトの応酬が続く。1点のビハインドでテクニカルタイムアウトを迎えたが、勢いはジェイテクトSTINGSの方が上回っていた。

関田がサーブで相手を崩し、都築のダイレクトスパイクで1615。佐藤のクイックでサイドアウトを切ると、柳田のサービスエースでブレイクポイントを奪った。これで波に乗った。一時は1点差まで追い上げられたが、すばやくタイムアウトを取って嫌な流れを断ち切った。藤中が決めて2220。ウィニングポイントはやはりこの男――柳田だった。シーズンを締めくくるスパイクを決めて252331の勝利を飾った。

2214敗の6位でシーズンを終えた。誰もが悔しい思いをした。それでも、勝って終われたことは、決して小さくない収穫だ。VOMに選ばれた柳田は、勝利者インタビューでこう話した。

「僕たちはこのあとのステージには進めないですが、それでも変わらずしっかりと全員でバレーをすることができて、そして、勝利をつかむことができてうれしく思います。今シーズンはなかなか全員がそろわず苦しいシーズンでしたが、一人残らず自分の役割をまっとうした結果、今日まで戦い切ることができました。選手、スタッフだけでなく、会場に足を運び、あるいは画面で見てくださっているたくさんのファンの方が支えてくれたおかげでここまでやることができた。まずは全員がそこに感謝して終えたいと思います」

少しの休息を挟んで、1カ月後には黒鷲旗が待っている。舞台は大阪。昨年は決勝戦で敗れ、あと一歩のところで優勝を逃した。リベンジを賭けた戦いが、間もなくはじまる。

ゲームレコード

アタック決定本数

19 points

8 柳田 将洋

13 points

14 西田 有志

8 points

1 藤中 優斗

アタック決定率

63.6 %

62.5 %

20 都築 仁

54.2 %

14 西田 有志

ブロック決定本数

2

9 村山 豪

1

14 西田 有志

1

サービスエース

2

8 柳田 将洋

1

20 都築 仁

1

1 藤中 優斗

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