2022-23 V.LEAGUE DIVISION1 MEN 第30戦
東京グレートベアーズ
3
2
ジェイテクトSTINGS
2 玉宅 健太郎
6 張 秉龍
8 栗山 英之
12 小田嶋 大貴
17 笠利 真吾
20 ラファエル・アラウージョ
L
10 古賀 太一郎
3 陳 龍海
8 柳田 将洋
9 村山 豪
10 ティネ・ウルナウト
12 関田 誠大
20 都築 仁
L
21 高橋 和幸
1 星野 秀知
4 長友 優磨
5 谷口 渉
9 戸嵜 嵩大
11 山田 大悟
15 今橋 祐希
18 武藤 鉄也
1 藤中 優斗
4 福山 汰一
6 河東 祐大
7 柳澤 広平
11 袴谷 亮介
L
17 本間 隆太
――個人的な評価はいかがですか?
調子があまり上がっていませんでした。それをチームに影響させてしまったというか、悪いところが出て負けてしまったのは僕の反省点でもあります。いろいろと課題が見つかった試合になりました。
――どんな課題がありますか?
調子の波があること。また、スパイクがダメだったときは、サーブやレシーブにも影響を及ぼしています。たとえスパイクが決まらなくても、サーブで挽回したり、つなぎの部分でチームに貢献することはできるはず。一つのプレーが他のプレーに影響を与えないようにしたいです。
――8000人を超える観客が入りました。
コートの中にいるときはそれほど感じませんでしたが、コートの外に出たときは「(お客さんが)たくさん入っているな」と思いました。一つひとつのプレーに歓声もあり、僕自身、こんなにたくさんのお客さんの前でプレーするのは初めてだったので、大きなモチベーションになりました。
――試合を振り返ってください。ブロックは機能していたと思います。
2点差で負けてしまったので、悔しい気持ちが強いです。ブロックに関しては、昨日、あれだけ止められるシーンがありながらなかなか止まらなかったので、今日はそこを意識して臨みました。
――課題は何ですか?
2点差のセットを取らないと負けるということがわかったので、しっかり取り切ることを意識したいと思います。
――8000人を超える観客が入りました。
こんなにたくさんのお客さんの前でプレーができるのはなかなかないことなので、すごくいい舞台だったし、これを機会にいろいろなファンの人にバレーボールの楽しさを知ってもらいたいと思います。
――来週のVC長野戦に向けて。
まだリーグ戦は終わっていないので、しっかりと気持ちを切り替えて、また来週から頑張っていきたいと思います。
圧巻の光景だった。公式記録によると、この日の観客数はリーグ史上最多の8142人。一つひとつのプレーに歓声が上がった。ハリセンをたたく音がすり鉢状に形成されたアリーナの底に、怒涛のように押し寄せてきた。その熱気は選手の背中を押し、あるいは圧力となって襲いかかってきた。応援の力を改めて感じさせられた一戦だった。すべてのセットが2点差で決着。接戦の末に敗れたが、最後まで痺れるようなプレーの連続だった。
第1セットから激しい点の取り合いが続いた。ジェイテクトSTINGSの最初の得点は柳田。相手のブロックにボールを当てて、うまく外に弾き出した。都築のサーブレシーブ、高橋のディグも鮮やかだった。セッターの関田はウルナウトにトスを集めてサイドアウトを切っていく。5−7から5連続得点。そのほとんどを柳田が決めた。7点目は柳田のブロック。10点目は柳田の強打で長いラリーを制した。関田のサーブも機能していた。
中盤は守勢に回った。ウルナウトのバックアタックが止められ、東京グレートベアーズの笠利にサービスエースを決められた。都築のスパイクで1点を返すが、そこから5連続失点。ホームの後押しを受ける東京GBの勢いを止められない。柳田のバックアタックがアウトになり、11−16と大きく引き離された。流れを変えたのが村山だ。相手のスパイクをシャットアウト。さらに陳がサービスエースを奪う。柳田がうまく押し込んで15点目。ビハインドを1点に縮めた。
ハイライトは17−19からの6連続得点だ。都築が高い打点から強烈なスパイクをたたき込み、ブロックでプレッシャーをかけて相手からミスを誘った。極めつきはジェイテクトSTINGSの21点目。相手の意識を柳田に集め、空いたライトから都築がスパイクをたたき込んだ。関田の配球のうまさ、そして、高橋の好レシーブもあった。柳田のスパイクでラリーを制して22点目。一時は1点差まで詰め寄られるが、最後は柳田がスパイクを決めてこのセットを25−23で制した。
第2、3セットは落としたが、続く第4セットは先手を取ったまま試合を進めた。都築のブロックで先制。2点を返されたが、そのあとの5連続得点が最後まで効いた。関田はウルナウトにトスを集め、柳田のバックアタックも積極的に使った。戸嵜を軸にした東京GBの攻撃も見応えがあった。守備では高橋がファインプレーを連発。柳田のサービスエースには鬼気迫るものがあった。
1点差に詰め寄られ、そこからサイドアウトの応酬が続く。11−9の場面で都築から藤中にスイッチ。その藤中がスパイクを決めて、2点のリードでテクニカルタイムアウトを迎える。陳が東京GBの戸嵜をシャットアウト。完全に流れをつかんだかに思われた。しかし、3連続失点でスコアは13−13の同点に。さらにジェイテクトSTINGSにお見合いがあって、15−16とリードを許した。
気を吐いたのが柳田だ。バックライトからスパイクを決めてサイドアウトを切ると、藤中がつないだボールを決めてブレイク。村山のBクイックで3連続得点を奪った。19−18の場面でワンポイントブロッカーの佐藤がコートイン。ここで205cmの大型ルーキーが大きな仕事を成し遂げた。東京GBのアラウージョをシャットアウト。ここから互いに1点ずつを取り合うと、最後は相手のサーブがネットにかかって25−23。勝負の行方を第5セットに持ち込んだ。
どちらが勝ってもおかしくない展開だった。ウルナウトのスパイク、陳のサービスエースで先手を取った。4−2から4連続失点を喫したが、柳田のバックアタックですぐに取り返した。ボールが床に落ちない。8000人を超える観衆が沸いた。すべての目線が一つのボールに集まった。両者の意地と意地がぶつかり合い、ヒリヒリする展開が続いた。ウルナウトがサーブで攻め、柳田が決めてブレイク。藤中にトスを集めて10−10の同点に追いついた。誰も集中を途切らせなかった。12−14。高橋が足元に来たボールを巧みに上げ、関田のハイボールをウルナウトが決めた。1点差に迫った。しかし、反撃もここまで。13−15で敗れた。
「非常にタフな試合でした。相手が粘り強く、いいバレーをしてきた。そこを勝ち切れなかったのが悔しいです」
都築は試合後にこう言った。レギュラーラウンドは残り6戦。可能性がある限り、前に進まなければいけない。
21 points
8 柳田 将洋
21 points
10 ティネ・ウルナウト
7 points
9 村山 豪
66.7 %
3 陳 龍海
53.8 %
9 村山 豪
47.7 %
10 ティネ・ウルナウト
4 本
9 村山 豪
2 本
10 ティネ・ウルナウト
1 本
3 陳 龍海
2 本
3 陳 龍海
1 本
8 柳田 将洋
フェデリコ・ファジャーニ監督
――試合を振り返って。
素晴らしい試合でした。我々もすべてを出し切って、後悔のない試合になりました。選手のことを誇りに思いたいし、東京GBさんの素晴らしいプレーを讃えたいと思います。
――佐藤選手が途中から入って仕事をしました。今後、出場の機会は増えますか?
練習で一生懸命取り組んでいたら、もっと出番も増えるでしょう。今日はポジティブなパフォーマンスでした。コートに入るときは、相手のライトにブロックにつくように伝えました。ウルナウト選手はいいサーブを持っています。相手のレシーブを崩した状態から、3枚ブロックで止めに行こうと思っていました。
――今日は8000人を上回る観客が入りました。
素晴らしいホームゲームでした。このイベントを開催した東京GBさんにおめでとうと言いたいです。また、これだけ素晴らしい雰囲気の中で試合ができたのは、東京GBさんのファンはもちろん、ジェイテクトSTINGSのファンが会場に足を運んでくれたおかげだと思っています。