2022-23 V.LEAGUE DIVISION1 MEN 第29戦
東京グレートベアーズ
2
3
ジェイテクトSTINGS
2 玉宅 健太郎
6 張 秉龍
12 小田嶋 大貴
17 笠利 真吾
18 武藤 鉄也
20 ラファエル・アラウージョ
L
10 古賀 太一郎
3 陳 龍海
8 柳田 将洋
9 村山 豪
10 ティネ・ウルナウト
12 関田 誠大
20 都築 仁
L
21 高橋 和幸
1 星野 秀知
4 長友 優磨
5 谷口 渉
8 栗山 英之
9 戸嵜 嵩大
11 山田 大悟
15 今橋 祐希
1 藤中 優斗
4 福山 汰一
6 河東 祐大
7 柳澤 広平
11 袴谷 亮介
L
17 本間 隆太
――タフな試合になりました。どのようなゲームプランだったのでしょうか。
勝つことができてうれしいです。軸となる柳田選手やウルナウト選手を中心にトス回しをしようと考えていました。
――第1セットを落として修正したところはありますか?
第1セットは終盤で連続失点してしまいましたが、それ以外のところは内容的にも悪くなかったので、「切り替えよう」という話をしていました。アウトサイドのトスを速くしているので、その中でパイプやクイックを使えたらと思っていました。
――連敗のあとの大きな1勝になりました。
自力でファイナル4に進むことはできなくなりましたが、勝ち続けることによって(上位陣の結果次第では)行けるかもしれない。なんとしても勝ちたかったのでよかったです。まずはしっかりリカバリーをして、今日の試合の分析をし、しっかり準備をして明日の試合に臨みます。
――試合を振り返って。
難しい試合になることはわかっていたので、入り方がとても大事になると思っていました。東京GBさんがいいバレーをしてきて我慢の展開になりましたが、勝ててホッとしています。
――第1セットを取られて修正したことはありますか?
とにかくブロックをしっかり跳ばすという意識で声をかけていました。いつも以上にブロックが機能せず、タッチボールに対する後ろの反応もイマイチだった。綺麗にブロックを跳びたいということは言い続けていました。
――サーブレシーブは安定していたのでは?
いえ、全然です。もっと守備範囲を広げて、4枚のスパイカーを残した状態で展開していきたいです。
――6000人を超える観客が入りました。
楽しい演出があり、たくさんの観客の皆さんの前でバレーボールができて幸せでした。僕にとって東京は地元なので、とても楽しくバレーボールができました。明日も自分たちのバレーボールができるように、とにかく強気で、どんな試合になっても楽しく勝ちにこだわって頑張ります。
柳田のVOMに疑いの余地はない。大事な場面でトスが上がってくるのはいつも柳田だった。思いがこもったボールを相手コートに打ち込んだ数は、ウルナウトの25本に次ぐ22本。チーム最多となる53本のサーブレシーブを受けて、64.2パーセントの成功率を残している。そして、もう一人、忘れてはいけないのがオポジットに入った都築だ。アタック決定率は58.6パーセント。先週のサントリー戦の敗戦を払拭するような活躍だった。試合後の表情も晴れやかだ。
「ハードな試合でしたが、第5セットはいい流れを作ってしっかり取り切ることができました。ここで1勝できたことはチームにとって自信になるし、次につながる大きな1勝でした。個人的には関田選手がすごくいいところで使ってくれて、ストレスなく打つことができた。チームのみんなに決めさせてもらった点が多かったので、もう少し周りを助けて信頼を得られるようにしたいと思います」
第1セットを失ったが内容は悪くなかった。立ち上がりは都築をはじめサイドにトスを散らして得点を重ねていく。柳田が要所で勝負強さを発揮。一時は20−19と逆転に成功した。さらにウルナウトのスパイク、陳のサービスエースで23−21。終盤の連続失点でこのセットを落としたものの、下を向く者はジェイテクトSTINGSに一人もいなかった。
第2セットも我慢の展開が続いた。セッターの関田はパイプ攻撃を多用してサイドアウトを切っていく。都築もバックアタックで加点。高橋が好レシーブを見せると、柳田が強烈なスパイクをたたき込んだ。陳がネット際で高さを発揮。柳田のハイボールを都築がうまく決めると、ウルナウトのスパイクで4連続得点。4点のリードでテクニカルタイムアウトを迎えた。
中盤以降も点の取り合いが続く。都築がライトから決めて14−10。しかし、細かいミスが響いて立て続けに4点を献上する。東京グレートベアーズのサーブに押されて、レセプションに乱れも生じた。関田はここから村山のクイックを積極的に使ってくる。ウルナウトのサーブがエンドラインいっぱいに決まって17−15。チャレンジが成功してスコアが覆った。
しかし、なかなか抜け出せない。20−17から3連続失点。東京GBの笠利にレセプションを崩された。勝負を決めたのは陳のサーブだ。22−21の場面では、柳田が身を投げ出してつないだボールをウルナウトが決めてブレイク。ブロックでプレッシャーをかけて、相手からミスを誘った。最後は柳田が上げたトスを都築が決めて25−21。セットカウントを1−1の振り出しに戻した。
その後は互いに1セットずつを取り合った。内容は互角だ。取った第3セットは、ウルナウト、柳田のサイド陣が爆発。ウルナウトが硬軟織り交ぜたスパイクを次々と相手コートに落とした。村山が相手コートの奥にサーブを決めて12−10。追いつかれても、しぶとく得点を重ねて何度も突き放した。終盤は都築がしなやかフォームから強烈なスパイクをたたき込み、3連続得点で25−22。柳田のバックアタック、ウルナウトの強打でこのセットを締めくくった。
第5セットはウルナウトのバックアタックで先制した。1点を返されたが、1−1から4連続得点で一気にリードを奪う。都築がライトから決め、村山が咆哮とともに高い打点からクイックをたたき込む。ウルナウトが相手コートの空いたスペースにうまく落として5−1とした。
あとは落ち着いて試合を進めていくだけだった。ネット近くに上がったトスを、ウルナウトが左手で押し込んでサイドアウトを切る。柳田が後ろに倒れ込みながらスパイクを決めてブレイク。都築の打点は相変わらず高く、ウルナウトもパワフルなスパイクを打ち続けた。陳のブロックで概ね勝負は決まった。11−5となったところで東京GBは2回目のタイムアウトを要求。最後は柳田にトスを集めて試合を締めくくった。
今シーズン、フルセットでの勝利は初めて。2月19日のパナソニック戦から続いていた連敗も3で止めた。都築が言うように、チームにとって大きな1勝だ。柳田も「負けられない戦いだったが、フルセットで勝てたことで次につながった」と胸をなで下ろした。ファイナル4の進出に向けて予断を許さない状況が続いている。しかし、崖っぷちに立たされたジェイテクトSTINGSが強いことは、誰もが知っている。
25 points
10 ティネ・ウルナウト
22 points
8 柳田 将洋
17 points
20 都築 仁
71.4 %
9 村山 豪
63.6 %
3 陳 龍海
58.6 %
20 都築 仁
2 本
3 陳 龍海
1 本
10 ティネ・ウルナウト
2 本
3 陳 龍海
1 本
10 ティネ・ウルナウト
1 本
9 村山 豪
フェデリコ・ファジャーニ監督
――試合を振り返って。
メンバーがそろっていない状態、そして、オポジットが不在の中、全員でいいバレーをすることができました。都築選手のパフォーマンスも高く評価しています。サーブ、アタック、バックアタックもしっかりと決まっていた。全体的にいいプレーができていました。
――サントリー戦の敗戦からどう立て直しましたか?
システムをアップデートしなければいけませんでした。特にサイドアウトとサーブに関しては、今週の練習で力を入れてきました。
――6000人を超える観客が入りました。
素晴らしい雰囲気の中でプレーすることができました。東京GBさんを讃えたいと思います。素晴らしいホームゲームでした。