2022-23 V.LEAGUE DIVISION1 MEN 第28戦
ジェイテクトSTINGS
1
3
サントリーサンバース
3 陳 龍海
8 柳田 将洋
9 村山 豪
10 ティネ・ウルナウト
12 関田 誠大
14 西田 有志
L
21 高橋 和幸
3 小野 遥輝
6 彭 世坤
7 デ・アルマス アライン
9 大宅 真樹
10 藤中 謙也
13 ドミトリー・ムセルスキー
L
8 藤中 颯志
1 藤中 優斗
4 福山 汰一
6 河東 祐大
11 袴谷 亮介
L
17 本間 隆太
20 都築 仁
5 山本 龍
12 佐藤 謙次
L
15 喜入 祥充
19 栗山 雅史
20 西田 寛基
22 鍬田 憲伸
23 柏田 樹
――第2セットからコートに入りました。
昨日からサントリーさんは強いサーブを打ち込んでいました。昨日と違いアウトサイドヒッターで入ることで、まずはレセプションの安定が求められていました。パスをしっかり返すこと、攻撃の面では乱れたときにハイボールを決め切ることを意識していました。あとは途中から入る選手として、エネルギーを持ってプレーする。その3点を意識してコートに入りました。
――負けはしましたが、ポジティブなところもあったと思います。
第2セットはある程度、スパイクも決まっていたし、そうなればチームもうまく回ることは実感できています。第4セットに2本くらいミスをしてしまいましたが、そこをしっかり決め切れるようになればセットも取れるようになる。途中から出る機会が多いですが、自分の役割はわかっているので、しっかり受け止めて頑張ります。
――残り8試合です。
(ファイナル4の)可能性がゼロでない以上は、弱気になったりネガティブになることはありません。チーム一丸となって、一戦一戦でやるべきことをやれたら必ず結果はついてくる。まずはしっかり休んで、来週の東京GB戦に臨みたいと思います。
――コートに入ったときに意識したことは?
ムセルスキー選手やアライン選手の打点が高かったので、ブロックポイントにつながらなくてもタッチを取ってチームに貢献し、攻撃を切り替えられる展開を作れたらと思っていました。
――自分の持ち味をどう生かしたいですか?
他のミドルブロッカーに比べて、横の移動がまだイマイチです。攻撃力やブロックの硬さで普段の練習からアピールできていたので、試合で使ってもらえたのだと思います。
――ホームゲームの雰囲気は?
観客数もジェイテクトSTINGSのファンの方が多かったし、サービスエースやブロックポイントを取ると会場全体で盛り上げてくれる。ホームゲームって楽しいんだなと思いました。
――今後の意気込みを。
ワンポイントなのかスタートからの起用なのかわかりませんが、試合に出る機会があったら、自分の持ち味である高さと攻撃力を生かして精一杯頑張ります。
残りの試合が少なくなるにしたがって、一つの勝利、一つの敗戦がより重みを増してくる。先週のパナソニック戦を終えた時点で、ジェイテクトSTINGSは15勝11敗の6位。今週のサントリーサンバーズ戦は、ファイナル4に向けた試金石になるはずだった。しかし、結果は2連敗。それでも藤中は、可能性を信じる者に勇気をもたらす言葉を残している。
「この2戦はとても大切でした。その試合に負けたことは確かにチームにとってはネガティブです。しかし、(ファイナル4進出の)可能性はゼロではないし、自分たちがやることは残りの8戦も変わりません。そこをしっかり整理し、ネガティブなメンタルに全員がならないよう、キャプテンの本間さんを中心に意思統一していきたい。可能性がゼロじゃない以上は諦める必要もありません。僕自身、またコートに立ったときにしっかり仕事ができるように準備をしていきたいと思います」
決して内容が悪かったわけではない。例えば、柳田のサーブで幕を開けた第2セットがそうだ。つないだボールを柳田が決めて幸先よく1点を先制。サーブで崩し、ブロックでポジティブタッチを取る理想的な形からの得点だった。さらにサントリーのアラインのサーブをこのセットから入った藤中が正確に返す。村山が高さのあるクイックでサイドアウトを切った。2−2の場面では、村山がムセルスキーをシャットアウト。ウルナウトがスパイクでうまくブロックタッチを取ると、関田がコーナーいっぱいにサーブを決めてブレイク。好スタートを切った。
4連続失点を喫したが、タイムアウトで嫌な流れを断ち切った。口火を切ったのが、このセットからオポジットに入っている柳田だ。ライトからキレのあるスパイクをたたき込んだ。藤中は思い切りよく助走に入っていたし、セッターの関田もサイドを中心にうまくトスを散らしていた。攻撃が噛み合い、ウルナウトのスパイクなどで3連続得点。1点を返されたが、関田のサービスエースなどで再び3連続得点を奪う。15−13と逆転に成功した。
後半は我慢の時間が続いた。藤中が鮮やかにバックアタックを決め、柳田もライトから強烈なスパイクを突き刺す。20−20から4連続得点。ウルナウト、柳田が立て続けにスパイクを決めると、チームは一気に勢いづいた。最後は陳のブロックでフィニッシュ。25−21でこのセットを取り、セットカウントを振り出しに戻した。
第1セットは、西田がアクシデントにより途中離脱したものの、代わりに入った都築が高い集中力を発揮。ウルナウトのサービスエースなどで3連続得点を奪い、1点差に迫っている。圧巻は17−19の場面だ。レシーブで弾いてコートの奥に逸れたボールを、リベロの高橋が身を挺してつないだ。さらに柳田がネット際で競り合ったこぼれ球を、再び高橋が好レシーブでつなぐ。最後は柳田が体勢を崩しながらスパイクを打ち込み、ビッグラリーを制した。このあとの5連続失点でこのセットを落としたものの、スタンドを埋めたファンの心をわしづかみにした。
第4セットも中盤まで拮抗した展開が続いた。獅子奮迅の活躍を見せたのが柳田だ。陳も要所でクイックを決めた。セッターの関田は落ち着いてトスを散らし、ウルナウトも積極的にバックアタックに入っている。藤中はサービスエースでチームに貢献し、相手がビッグサーバーのときは高橋を中心に4人で守った。勝つチャンスは十分にあった。
内定選手の佐藤がVリーグデビューを果たしたのも明るい材料だ。205cmの大型ミドルは試合後、「ワンポイントブロックの役割でコートに入りました。相手が自分の方にスパイクを打ってこなかったというのもありますが、大学とは少し違う緊張感を味わうことができました。少しですが試合に出られて嬉しかったという気持ちと、これからもっとチームに貢献していきたいという気持ちになりました」と話している。試合後の記者会見で村山はこう振り返った。
「西田選手のアクシデントはありましたが、試合を通してチームとして収穫があったし、反省しなければいけないところもたくさんありました。(この敗戦を)マイナスにとらえず、しっかりともう一度、来週の東京GB戦に向けてチームとして前進していきたいと思います」
そう、下を向いている時間はない。可能性を信じて、ひたむきに進んでいくだけだ。
19 points
8 柳田 将洋
11 points
10 ティネ・ウルナウト
8 points
1 藤中 優斗
50.0 %
3 陳 龍海
50.0 %
14 西田 有志
44.0 %
10 ティネ・ウルナウト
2 本
9 村山 豪
1 本
3 陳 龍海
1 本
10 ティネ・ウルナウト
2 本
12 関田 誠大
1 本
11 袴谷 亮介
1 本
1 藤中 優斗
フェデリコ・ファジャーニ監督
――試合を振り返って。
まずはサントリーさんのレベルが高いバレーを讃えたいと思います。我々もいいプレーができたので、そのことは選手たちにも伝えました。今日は負けてしまいましたが、とにかく切り替えて、来週の試合に向けて準備していきたいです。
――今後の戦いについて。
直接対決が残っている上位陣は、これから難しいスケジュールになるでしょう。とにかく残りの8試合を全勝すれば、ファイナル4に入る可能性は十分あると思っています。
――今日の試合でのポジティブな点は?
第2セット以降は、藤中選手を投入して柳田選手をオポジットで起用しました。レセプションが返るようになり、高いレベルのバレーが展開できたと思っています。サーブで相手にプレッシャーをかけることもできた。ただ、相手がそれ以上にいいプレーをしてきました。