2022-23 V.LEAGUE DIVISION1 MEN 第18戦
ジェイテクトSTINGS
3
0
JTサンダーズ広島
4 福山 汰一
8 柳田 将洋
9 村山 豪
10 ティネ・ウルナウト
12 関田 誠大
14 西田 有志
L
17 本間 隆太
1 安永 拓弥
2 小野寺 太志
5 井上 慎一朗
6 アーロン・ジョセフ・ラッセル
17 金子 聖輝
19 江 川
L
15 唐川 大志
1 藤中 優斗
2 金丸 晃大
6 河東 祐大
7 柳澤 広平
11 袴谷 亮介
20 都築 仁
L
21 高橋 和幸
L
3 西村 信
7 新井 雄大
8 武智 洸史
11 坂下 純也
12 合田 心平
16 西 知恕
18 山本 将平
――試合を振り返って、感想を聞かせてください。
昨日、今日とタフなゲームになりましたが、ほとんどのセットが2、3点差のゲームでした。そこを取り切れたことは、チームにとっても成長につながると思います。特にJT広島さんはビッグサーバーが多く、レセプションをする側としてもプレッシャーがかかる場面が多かった。それでも、サービスエースの数は最小限に抑えられたので、さらに3人の連携を高めていって、よりよいレセプションのシステムを作っていきたいと思います。
――今日でリーグ戦も折り返しです。6連勝と好調ですが、チーム力が上がっている要因は?
西田選手が本格的に戻ってきたのは12月の1週目でしたが、そこから少しずつチームがステップアップできていると率直に感じます。西田選手はもちろん、他の選手のコンディションも勝負どころにかけてどんどん上がっている。今後は順位に直結する試合が多くなるので、より精度の高いバレーをチームで目指していきたいと思います。
――とはいえ、順位の上ではまだファイナル4の圏外です。後半戦はどう戦っていきますか?
一気に4位まで順位を上げるのは難しいと思います。1試合1試合、1セット1セットの積み重ねが、最終的にファイナル4につながると思うので、目の前の試合に集中して戦っていきたいと思います。
――試合を振り返って、感想を聞かせてください。
この2戦は自分たちにとって、すごく大事な週でした。連勝できたことはよかったし、勝ち方を見ても、点を取り切れるところで取り切れた場面が多かった。しっかり3ポイントを獲得し、勝利を取れたことも大きかったので、来週にかけてよりよくなっていくと思います。
――チーム全体のサーブが機能していました。サーブの狙いを教えてください。
サイドの選手を狙って、攻撃のバリエーションを減らしていく意図がありました。自分のサーブとしては今週はミスが多かったので、来週までにそこを直して、より高いクオリティのサーブを打てるチームになれたらと思います。
――6連勝とチーム状態は上がっています。今後の展望を聞かせてください。
自分としてもコンディションは上がっていますし、チームとしても連携が取れるようになり、だんだん形になってきています。6連勝はその結果だと思います。ただ、後半戦になれば相手チームも対策を立ててくるだろうし、そこに対して自分たちがどういう準備をしていくかが大事になってきます。いい流れができていますが、次の試合はすぐに来るので、そこに備えてしっかりと勝てるチームを作ることが一番だと思います。
今日は西田の日だった――。第2セットが終わった時点で、そんな書き出しが頭に浮かんでいた。決して大げさではない。なにしろスパイクだけでチーム最多の21得点をたたき出しているのだ。立ち上がりのリズムを作る上で、西田が果たした役割も大きい。昨日に続いてVOMに選ばれていても、決して不思議ではなかった。
しかし、第3セットが終盤に差し掛かった頃には、その書き出しはリセットされていた。38−36に及ぶ激戦を制したのは、言うまでもなく全員の力によるものだ。主将の本間は試合後のVOMインタビューで、「タフなゲームになりましたが、全員の力で勝ち切ることができた。全員がヒーローなんじゃないかというくらい、全員が輝いていました」と白い歯を見せた。全員でつかんだストレート勝利。白星を一つ積み重ね、前半戦を10勝8敗で折り返した。
その第3セット、立ち上がりから集中を要する展開が続いた。西田のスパイクは止められたが、柳田が決めて1点を取り返した。その後も激しい点の取り合いが続く。ジェイテクトSTINGSはS1ローテからスタート。西田、柳田を前衛に並べ、スタートから点を取りにいった。サーブで攻める意思も見られた。
西田の強烈なバックアタックでサイドアウトを切った。関田がサーブで相手を崩すと、西田がネット際の押し合いを制してブレイク。9−9となったところで、JT広島は早くもリリーフサーバーを投入する。ブレイクを取られ、9−10と再び追いかける展開になった。柳田のフェイクセットで見せ場は作ったが、1点のビハインドでテクニカルタイムアウト。村山のクイックなどで一度はリードを奪ったものの、3連続失点で15−17となったところでファジャーニ監督は1回目のタイムアウトを要求した。
窮地を救ったのは西田だ。やや乱れたパスから関田が正確なトスを配球。それを西田がバックライトから打ち抜いた。さらにフェイントをうまく落として加点。チャンスボールを福山が確実にものにして、18−18の同点に追いついた。ここからサイドアウトの応酬が続く。JT広島が先にセットポイントを奪った。サーブを打つのはビッグサーバーのラッセル。強烈なサーブを本間が落ち着いて上げた。西田のスパイクでデュースに持ち込んだ。再び相手のセットポイントをしのぐと、ブロックでプレッシャーをかけて26−25とマッチポイントを奪った。
時間がとてつもなく長く感じられた。セッターの関田はバランスよくトスを回した。村山が吠えた。柳田の好レシーブもあった。ウルナウトがサーブで攻めた。福山のクイックで31点目。それでも決着がつかない。全員が高い集中力を発揮した。JT広島の江にサービスエースを決められたが、西田のスパイクで取り返した。ウルナウトのバックアタックでラリーを制して9回目のマッチポイント。相手の攻撃をブロックでしのぎ、最後は柳田のスパイクでフィニッシュ。38−36でこのセットを制したジェイテクトSTINGSが、ストレート勝ちを決めた。
第1、2セットも含めて、組織力が光った一戦だった。西田の決定力は言うに及ばず、個性的なアタッカー陣を操った関田の功績も大きい。警戒していたJT広島のサーブは、リベロの本間を軸に失点を最小限に抑えた。ブロックとディグの連携も取れており、高橋がしっかりと役割を果たした。試合中、何度もコミュニケーションを取る姿が見られたのは、チームが成長している証だ。攻守のバランスが取れたチームに、大崩れする可能性はない。試合後の会見で本間が言った。
「いろいろな部分の連携が取れてきたのが一番だと思いますが、何度も言うようにうちのチームはサーブが一番の武器です。この2日間も、サーブで相手を上回ったんじゃないかと思っています。その意味で、相手のサーブを機能させたないためにも、自分たちのレセプションが大事。自分たちが我慢しておけば、仲間がサーブで相手を殴ってくれると信じています。よりよいサーブを目指してもらい、僕たちもよりよいレセプションを目指す。今後もそういうバレーをやっていきたいです」
順位は6位と変わらないが、5位のパナソニックに白星の数で並んだ。上位陣の背中は見えた。後半戦は来週、堺との連戦からスタートする。前半戦で連敗を喫した相手だが、今のチーム、そして今のバレーを信じて戦えば、必ず勝利をつかめるはずだ。
21 points
14 西田 有志
13 points
8 柳田 将洋
8 points
9 村山 豪
80.0 %
9 村山 豪
66.7 %
4 福山 汰一
56.8 %
14 西田 有志
4 本
14 西田 有志
2 本
9 村山 豪
1 本
10 ティネ・ウルナウト
1 本
10 ティネ・ウルナウト
1 本
14 西田 有志
フェデリコ・ファジャーニ監督
――試合を振り返って、感想を聞かせてください。
タフな2戦ではありましたが、これだけの強豪チームを相手に2連勝できたことはチームにとってとても大きいことです。試合後には、選手たちにもそう話しました。コートの中ですべてを出し切ってくれた選手一人ひとりを誇りに思います。特に試合の立ち上がりからいいプレーができたことは、とてもうれしいです。
――第3セットを取り切った要因は?
サイドアウトで20点まではたどり着けますが、そのセットを自分たちのものにするためにはブレイクポイントをしっかり取らなければいけません。今日の第3セットは20点以降もサイドアウトがしっかりと切れていて、サーブからブロックとディグのシステムも機能していたので勝つことができたと思います。
――チーム状態が上がっているように見えます。
今のチームには満足しています。リーグ戦の序盤は、メンバー全員がそろった状態で試合に臨むことはほとんどありませんでした。もちろんメンバーがそろっていない状態でも、勝てた試合はあります。しかし、12月のVC長野戦以降、天皇杯も含めて全員がそろった状態で試合に臨むことができています。そこからチームのパフォーマンスも上がっていったし、今のチームなら設定していた目標にも到達できると思います。